COLUMNコラム

  • 公開日:2025.04.1

  • 【2025年】ドローンの法改正(航空法改正)と今後伸びる業界・職種

2024年11月の「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」改正 をはじめ、ドローンに関する法改正はこれまでも幾度となく行われてきました。今一度、ドローンに関する規制について知識を整理しておきたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

今回は、ドローン法改正のポイントと、今後予定されているドローン規制の変更点について解説します。今後ドローン活用の需要が伸びると予想される業界・職種の例とあわせて見ていきましょう。

ドローンに関する日本国内の規制

はじめに、ドローン関連の法令について基本事項を整理します。ドローンの飛行に際して関わりのある主な法律・条例は次の6点です。

  • 航空法
  • 小型無人機等飛行禁止法
  • 民法
  • 電波法
  • 道路交通法
  • 自治体条例

それぞれ具体的な規制の内容を確認しておきましょう。

航空法

国土交通省が管轄する航空法において、ドローンは無人航空機のうち「回転翼航空機」に該当します。ドローンを飛ばすにあたって、下記の空域では事前に許可を得なくてはなりません。

  • 空港等の周辺
  • 人口集中地区の上空
  • 150m以上の上空
  • 緊急用務空域

また、ドローンの飛行方法についてもルールが定められています。次に挙げるケースでは、ドローンを飛ばすにあたって事前に地方航空局長の承認が必要です。

  • 夜間での飛行
  • 目視外での飛行
  • 人または物件と距離を確保できない飛行
  • 催し場所上空での飛行
  • 危険物の輸送
  • 物件の落下

小型無人機等飛行禁止法

警察庁が定める「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律(小型無人機等飛行禁止法)」 では、特定の重要施設とその周辺300mの範囲が飛行禁止区域に定められています。特定の重要施設に該当するのは下記の施設です。

  • 国会議事堂
  • 首相官邸
  • 危機管理に関わる政府機関
  • 最高裁判所庁舎
  • 皇居や御所
  • 政党事務所
  • 外国の大使館や領事館
  • 自衛隊や在日米軍の施設
  • 空港
  • 原子力関連施設

これらの施設については真上を飛行するのを避けるだけでなく、周辺300mの空域に該当しないか十分に確認する必要があります。

民法

民法では、土地所有権の範囲が上空にも及ぶ点に注意が必要です。ドローンを飛ばすにあたり、該当する空域における地権者の許可を得ておかなくてはなりません。場合によっては、土地の所有者がそもそもドローンの飛行を禁じていることも考えられます。こうした空域に該当しないか、事前によく確認するとともに、必要に応じて地権者に飛行許可を求めることが重要です。

電波法

ドローンの飛行には電波を使用することから、条件によっては電波法の規制対象となります。具体的には、次の条件を満たしているドローンは免許なしで飛行可能です。

  • 2.4GHz帯かつ出力10mW以下 であること
  • 技適マークがあること

大手メーカーが提供しているドローンの多くがこれらの条件を満たしているものの、飛行に際しては必ず確認しておく必要があります。

道路交通法

ドローンの離着陸に道路を使用する場合は、道路交通法に定められている「道路使用許可」が必要です。車両の通行に影響を及ぼす可能性のある低空飛行に関しても、同様に許可を得なくてはなりません。

なお、高速道路や鉄道付近でのドローンの飛行は、安全な運行に差し支えるおそれがあります。これらの条件に該当する空域では、ドローンを飛ばさないよう注意が必要です。

自治体条例

ここまでに挙げた各種法令以外にも、自治体ごとに独自の条例が設けられているケースが少なくありません。たとえば、公園でのドローン利用を禁止している自治体が多いのが実情です。ドローンの重量などの仕様にかかわらず、ドローンの飛行そのものが禁止というケースが大半のため注意が必要です。ドローンを飛ばす際には、その地域の条例を必ず確認し、飛行が禁止されている場所を避けなくてはなりません。

2024年までのドローン法改正のポイント

2022年12月5日、改正航空法が施行されました。この改正に伴って変更されたポイントを押さえておきましょう。大きく変わったポイントは、「操縦者の国家資格の新設」「機体登録の義務化」「自律飛行・目視外飛行の規制緩和」の3点です。

操縦者の国家資格を新設

1つめの改正ポイントは、ドローンの操縦に関する国家資格が新たに設けられたことです。国家資格をもたない人でも、ドローンを操縦することはできます。ライセンスを取得することにより、ドローンの飛行に必要な各種申請が簡略化され、目視外での飛行にも対応しやすくなったのです。

ドローン国家資格

出典:国土交通省「無人航空機レベル4飛行ポータルサイト

新設された資格の正式名称は「無人航空機操縦者技能証明」で、一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の2段階があります。一等と二等の違いは、操縦が認められているドローン飛行のレベルです。

【ドローン飛行のレベル 】

上図のうち、二等無人航空機操縦士にはレベル3までの飛行しか認められていないのに対して、一等無人航空機操縦士にはレベル4の飛行も認められていることが大きな違いです。

機体登録の義務化

墜落事故発生時の対応など、ドローンを飛ばす際に必要な安全措置を講じるために機体の登録が義務化されました。万が一ドローンが墜落した場合、機体が登録されていれば機体情報から所有者を特定できます。また、事故の原因を検証する際、安全上必要な措置が適切に講じられていたかを確認することも可能です。

機体登録義務化の対象となるのは、重量(本体重量+バッテリー重量)が100g以上の無人航空機です。 機体登録をすることなく対象となるドローンを飛行した場合、50万円以下の罰金もしくは1年以下の懲役が科されます。

自律飛行・目視外飛行の規制緩和

3つめの改正ポイントは、自律飛行・目視外飛行の規制緩和です。従来、ドローンの飛行はレベル3まで認められており、有人地帯での目視外飛行は認められていませんでした。法改正に伴い、機体認証と国家資格の取得を条件に規制が緩和されたことが大きな変更点です。

具体的には、操縦ライセンス(一等無人航空機操縦士)を取得することにより、有人地帯での目視外飛行が可能になりました。法改正に伴い、さまざまな産業でドローンを活用できるシーンが大きく広がったのです。

今後予定されているドローン規制の変更点

ドローン関連の規制は、今後も変更が加わる可能性があります。ここでは、今後予定されている主なドローン規制の変更点を確認しておきましょう。

ドローン民間資格による飛行許可申請は2025年12月に廃止

従来、ドローンの飛行は民間資格および国家資格によって許可を得られました。国土交通省は、2028年12月をもって民間技能認証のみ取得している申請者の申請書類を省略しない運用へと変更する旨を、Webサイト*にて告知しています。

*参考:国土交通省|よくある質問「登録講習機関申請に関して」

したがって、2028年12月以降はドローン民間資格を根拠に飛行許可申請の省略が認められなくなる可能性があります(2025年1月時点。今後変更となる場合があります)。

飛行許可申請の要件は国家資格に一本化

上記の変更に伴い、ドローンの飛行許可申請を簡略化するための要件が国家資格に一本化される可能性があります。仮にそうなった場合も、ドローンに関する技能や知識の証明として引き続き民間資格が有効であることに変わりはありません。一方で、2025年12月以降は飛行許可申請の簡略化には利用できない可能性がある点に注意が必要です。

ドローン民間資格保有者はどう対応すればいい?

では、現状ドローンの民間資格を保有している方はどのように対応すればよいのでしょうか。結論からお伝えすると、業務で継続的にドローンを使用する方や、特定飛行に該当する空域でドローンを飛ばす際の飛行許可申請を2025年12月以降も引き続き省略したい方は、国家資格の取得を検討しておくことをおすすめします。

なお、民間資格を取得したこと自体は決して無駄にはなりません。前述のとおり、民間資格を保有していること自体が操縦技術や専門知識の証明になるほか、国家資格を取得する際に講習の時間短縮が認められる場合があるからです。

ドローン関連ビジネスの市場規模

ドローン関連ビジネスは、現状どの程度の市場規模に達しているのでしょうか。ドローン関連ビジネスの現在地を確認しておきましょう。

2023年の市場規模は3,854億円

2023年度におけるドローン関連ビジネス(周辺サービス・サービス・機体)の市場規模合計は、3,854億円と推計されています。対2022年度では23.9%増となっており、2028年度には9,054億円に達することが見込まれます(※)。
ドローン関連ビジネスは急速に拡大しつつあり、今後も伸び続けていくことが予測されている市場です。レベル4の飛行が解禁されたことによって、市場規模の拡大に拍車がかかっていくものと予想されています。

業種別 市場規模の成長予測

ドローン関連ビジネスを業種別に見た場合、2028年度における各市場規模の予測(※)は次の通りとなっています。

【業種別 市場規模の予測(2028年)】

  • 点検:2,088億円
  • 物流:878億円
  • 農業:775億円
  • 土木・建築:425億円
  • 防犯:270億円
  • 空撮:105億円
  • その他サービス:613億円

近年の傾向として、点検や土木・建築、農業といった分野においてドローンの社会実装が進みつつあります。たとえば橋梁・一般住宅・大規模建造物などの点検用途や、オフィスビル・商業施設などの天井裏や下水道の管渠、ボイラーやダクト内部といった狭小空間でのドローン活用についても認知が広がっている状況です。今後は海洋構造物や上下水道、農業水利施設の管路などの設備において、点検を中心としたドローン活用がいっそう広がっていくことが予想されます(※)。

※出典:インプレス総合研究所「ドローンビジネス調査報告書2024

ドローンが活用されている業界・職種の例

では、ドローンは具体的にどのような業界・職種で活用されているのでしょうか。主な業界・職種と用途例を紹介します。

農林水産業

農林水産業は、ドローンの活用をいち早く始めた業界として知られています。以前から産業用無人ヘリコプターなどを活用して行われてきた作業が、ドローンに代替されているケースも少なくありません。
一例として、農薬・肥料の散布や播種、苗木運搬などでドローンが実用化されています。無人ヘリコプターと比べて本体価格が安価で小型化されているドローンは、農林水産業において今後も広く活用されていくことでしょう。

建築・土木

国土交通省では、生産性革命プロジェクトの1つとしてi-Constructionを掲げています。i-Constructionとは、建築・土木の現場にICTを導入・活用することで、生産性の向上を実現しようという取り組みです。
とくにドローン活用が広く普及しているのが測量分野です。施工業者や測量業者がドローンを導入することにより、測量をより迅速かつ安全に実施できます。このほか、住宅点検や遠隔操作による施工管理など、ドローンの活用は建築・土木の現場でますます広がっていくでしょう。

物流

離島や山間部など、一部の地域ではドローン輸送の実証実験が進んでいます。近年では陸送ドライバーの担い手不足が顕著になりつつあることから、人材不足を補う意味でもドローンの活用が期待されている業界の1つです。
ただし、前述の農林水産業や建築・土木と比べると、インフラ整備の遅れなどにより現状では市場規模は決して大きくありません。ドローン輸送のニーズが高い地域があるのは事実のため、インフラ整備が進むことで市場規模が拡大していく可能性のある業界と考えられます。

警備・防犯

施設等の定期巡回や不審者の検知・監視など、警備・防犯分野でのドローン活用も広がりつつあります。ここまでに紹介した業界と比べると市場規模は小さいものの、ドローンの導入が継続的に見込まれる業界の1つといえるでしょう。
一方で、警備や防犯はこれまで通り監視カメラで事足りるケースも多いことから、現状では市場が急速に拡大するとは予測されていません。用途によってはドローンが活用される可能性のある業界と捉えたほうがよいでしょう。

エンターテイメント

大規模イベントや商業施設(体験会など)において、ドローンが活用されるケースが見られるようになりました。現状での活用シーンは限られており、身近な活用方法とはいえないのが実情ですが、今後は活用が拡大していくことも想定されます。
2021年に開催された東京オリンピックの開会式では、1,800機以上のドローンを使用した大規模なショーが披露されました。ドローン技術がエンターテインメント用途に活用された好例といえるでしょう。

空撮

映画やドラマの撮影においては、ドローンは欠かせない技術の1つとして地位を確立しつつあります。高所から撮影された映像の中には、ドローンが活用されているものが少なくありません。
たとえば、花火大会にドローンを導入することによって、花火の中に入り込んだ迫力のある映像を撮影できます。地上から見上げるのとは大きく異なる映像を楽しめることから、花火大会の新たな魅力を提唱した事例といえるでしょう。

点検・計測

点検・計測はドローン関連ビジネスの中でも最大規模の市場です。従来の方法では点検・計測が困難だった場所や、危険を伴う場所での作業にドローンが活用されています。
たとえば、高所における大気の観測や、人が容易に近づけない火山観測などではドローンがいっそう必要とされていくでしょう。こうした領域では特定のルートを巡回してデータを収集するケースも多いことから、自動航行技術の活用が期待されています。

ドローンの需要が高まる可能性のある業界・分野

航空法が改正されたことにより、ドローンが活用できるシーンはますます増えていくでしょう。今後ドローンの需要が高まる可能性のある業界・分野の一例を紹介します。

アプリ・ソフトウェア開発

有人地帯での目視外飛行・自律飛行が解禁されたことにより、今後は各種センサーを制御するプログラムのニーズが高まっていくと予想されます。目視外での自律飛行では、障害物を避けながら適切なルートで飛行するためのセンサー制御が欠かせません。

ドローンの仕様に応じた開発を担うのが、アプリ・ソフトウェア業界です。ドローン技術に精通したエンジニアやソフトウェア設計に対応できる人材は、今後さらに需要が高まっていくでしょう。

人材育成・人材派遣

ドローン操縦ライセンスが国家資格となったことで、高度な操縦技術をもつ有資格者がいっそう求められるようになっていく可能性が高いと考えられます。操縦技術を身につけた人材の育成に携わる各種スクールは、今後ますます増えていくでしょう。

また、ドローン関連の人材派遣事業や業務委託サービスも活性化していくことが見込まれます。ドローン操縦者の手配や飛行準備、安全管理などを一括して委託できるサービスを利用することで、さまざまな分野の事業者がドローンをより手軽に利用しやすくなっていくはずです。

ドローンビジネスはエイジェックグループにご相談ください

エイジェックグループでは、ドローン関連ビジネスにご活用いただけるさまざまなサービスを提供しています。サービスの一例として、ドローンスクール、ドローン業務委託サービス、マッチングプラットフォームについて見ていきましょう。

ドローンスクール

Agekke Sky Academyは、国土交通省登録講習機関のドローンスクールです。無人航空機操縦者技能証明を取得するにあたり、指定試験機関での実地試験が免除となる「講習修了証明」を最短2日間で取得できます。
実機による実技講習を受けられますので、即戦力の操縦技術を身につけられます。従業員にドローン操縦技術を習得させたい事業者様にとって、本業への影響を最小限に留めつつ国家資格の取得を目指すには適した方法といえるでしょう。

ドローン業務委託サービス

3Dモデリングや点検、空撮、測量など、さまざまなドローンの用途に対応した業務委託サービスです。ご予算・ご要望に合わせてドローンパイロットを手配し、実務経験者による安全な業務遂行を実現します。
また、ドローンの飛行に必要な安全運行管理者の手配や、万が一の事態に備えた予備機の手配、必要に応じて警備員の手配などにも対応可能です。ドローンの実務経験者を必要なタイミングで業務に活用してはいかがでしょうか。

マッチングプラットフォーム

エイジェックグループが運営する「SORAdeWORK 」は、ドローン技術者とドローン導入企業のためのマッチングプラットフォームです。各事業者様の状況に合わせて、適した経験・スキルをもつ技術者のマッチングが実現できます。下記は業務の一例です。

  • ナイター照明の点検:光学ズームによる動画点検
  • 赤外線カメラによる点検:赤外線ドローンによる12条点検
  • ドローン花火大会と花火空撮:ドローン体験会・花火の中を飛行、空撮li>
  • ドローン部隊の育成支援:操縦教育・用途に合わせた機材購入
  • ドローンスクールの立ち上げ:自社所有施設をドローンスクール運営に活用
  • メガソーラー3D設計図作成:写真測量によるデータ収集

ドローン技術者の方はもちろんのこと、ドローン導入を検討されている事業者様はSORAdeWORKをぜひご活用ください。

まとめ

ドローン関連の各種法令はここ数年で複数の改定がなされています。最新情報を確認のうえ、法令を遵守して飛行することが重要です。今後、国家資格の重要性がいっそう高まる可能性もあることから、必要に応じて国家資格の取得も検討しておくことをおすすめします。

エイジェックグループは、国土交通省登録講習機関「Agekke Sky Academy」を運営しています。資格取得に向けた講習はもちろんのこと、ドローン業務の受託やドローン導入についてもサポート可能です。ドローンビジネスへの参入や事業活用をご検討中の事業者様は、ぜひエイジェックグループにご相談ください。

エイジェックスカイアカデミー

【 エイジェック スカイ アカデミー 】

最短3日で国土交通省航空局規定のドローンの認定免許書を最安価格で取得!高度な技術を有する操縦者を育成する事を目的とし、栃木県小山・東京都新宿に開校したドローンスクールです。

ドローン業務委託サービス

【 ドローン業務委託サービス 】

ドローン関連の業務委託(3Dモデリング、点検、空撮、測量など)、全国に多くの拠点を構え、ドローンスクールを運営しているエイジェックグループがあらゆるニーズに合わせて業務委託致します。

SORAdeWORK

【 SORAdeWORK ドローンパイロット募集サイト 】

ドローン技術者とドローン導入企業のためのマッチングプラットフォームです。イベントから専門業務まで幅広く対応すべく、全国のドローン技術者を集め、ドローンスクールとも連携し、登録者限定のイベントやセミナーの開催も予定しております。